三宅宣幸著　

日本基督教団牧師である著者が、説教奉仕の機会に取り組んだ「ハイデルベルク信仰問答講解説教」です。「ハイデルベルク信仰問答（カテキズム）」はプロテスタント派必携の、有名な信仰問答で、キリスト教の教理を学ぶための、問答形式による教理指導書です。カテキズムは、その美しくも簡潔な問いと答えに、プロテスタントの信仰がある意味集約されていると言えます。カテキズムの根底には聖書があります。解説では主たる聖書テキスト箇所をあげ、ただ問答の意味と教義を解説するのではなく、もとの聖書に立ち返って学ぶものとなっている。なので、聖書と、教義の結びつきにも新たな発見があるでしょう。
「キリスト教に少しだけ興味がある」方たちにとっては難解な点があるかもしれませんが、ある程度知識をお持ちであれば，教義を基本から見なおしてみるこには最適な本となります。また、信者の方たちにとっては、自身の信仰の基盤を知識的、精神的を強固にしてくれる１冊となるでしょう。
＊ハイデルベルク信仰問答（ドイツ語原書：Heidelberger Katechismus）1563年にドイツの町ハイデルベルクで書かれて出版されたカルヴァン派の信仰問答書。人間の悲惨、救い、感謝の3部からなり、129問答から成る。