プラグコンピュータを初代から制作し続けてきたGlobalscale Technologies社ではGuruPlugで本格的にアプリケーションを開発するプラットフォームというコンセプトを明確にしました。ギガビットイーサー、WiFiもサポートしていました。ただ、電源部も一体にして小型を追求し過ぎたせいで発熱の弱点という問題を抱えていました。それを克服したその次のモデルGuruPlugDでは、モニタ表示機能もサポートして、応用範囲も幅もさらに広くなりました。この機種はいまだに工業製品開発に使われている「現役」です。日本の電波法の技適にも対応した製品が売られています。
その次の世代では、形状が平たいボックスタイプで電源部と本体が切り離せるようになったD2Plugが登場しました。外観が格好いいだけでなく、外部入出力ポートがやたらと豊富で、eSata,USB,SDカード,アナログ音声,デバッグポートとデスクトップパソコン並みの機能を持っていました。ただ、このモデルの問題は欲張り過ぎてややコストがややかさんだことでした。
PetapicoShopで販売中の最新モデル「D3プラグ」のCPUはARMv7の933GHzで、グラフィクやHDデコーダなどをとりこんだSoC(System On Chip)を採用しています。このスペックは様々なアイデアを実現するための大きな助けになると思います。そして一番の特徴は、外部にUSB3.0のポートやギガビットイーサ、APモードまでサポートしているWiFi機能があるだけでなく、mSATAポートとminiPCIeスロットが内蔵されている点です。SSDを足したり、独自設計のボードを「内蔵」にできることは、新たなハードを付け足した開発が必要な人にとって大きなメリットとなります。「miniPCIeで開発したボードをそのまま組み込んで量産にすることもできる」というのがこのプラットフォームということの大きな意義です。むろん、アマチュアの自作派にとっては、miniPCIeだけでなくUSBボードを内蔵することだってできそうです。このような本格的なプロ用の開発プラットフォームでありながら、この価格というのは驚異的です。
#なお、本格的に量産するプロジェクトの場合には、PetapicoShopではメーカーである Globalscale Technology社、あるいは Plugcomputer のコンセプト開発元のMarvell社やMarvellの代理店にもお取次ぎできます。さらに、システム開発を請け負えるところを紹介することもお問合せいただけます。
最後に、これまでこの分野では技術情報が英語しかなく、しかも色々な場所を自分で探し当てなければなりませんでした。知りたい事項が一つだけならまだしも、はじめのところからすべてというのはきつい。そのハードルを下げて取り組んでいただけるよう、今般、日本語による解説書を出版いたします。プログラム環境の作り方、自分サーバーの立て方などのノウハウなどのヒントも満載です。実践に使えるソースコードで解説されています。
本体とのお得なセットも用意しています。これをきっかけにプログラミングやツールを身近なものとして学習に、本格開発に使い込んでみてはいかがでしょう。
#PetapicoshopはD3プラグを日本で発売している唯一のショップです