サイネージとして真っ先に頭に浮かぶのは新宿や渋谷の駅前にある巨大なテレビのような街頭サイネージでしょう。ここ最近は自動販売機がサイネージになったもの、駅中にある情報板や広告主体のもの、新幹線で見るような1行のテロップ、首都圏の電車のドアの上にあるTV画面調のもの、航空ターミナルなどで見かける案内用の交通サイネージなど様々なシーンで見ることができます。
最初に紹介したような、駅前などに設置されている大型ディスプレイではハードウェアの値段も高額になり、内容も責任あるものでなくてはなりません。まして、広告をそこに流すようになると、それはもはや「放送局」そのもののようになります。競馬場などのディスプレイでは、間違いの許されないきわめて重要な情報が表示されたりします。
小さい規模ものだと、店舗スペースの中に設置されて、商品の説明やCMを流しています。レストランの店先に、店内の様子やメニューを紹介するサイネージを使っているのも見かけます。黒板にチョークで書いたサイネージもレトロでいいですが、デジタルサイネージに映し出される焼きたてピザの映像にはついつられてしまいそうです。車のような商品のものでは、実物が実際に動いていることを見せるイメージアップのための動画、モデルさんがファッションショウで歩いている動画を流しているのもよく見かけます。昔はビデオデッキが接続されていました。テープが終わると巻戻すのですが、すぐに画質が劣化してきて大変でした。
今だとさらに、ディスプレイがタブレットになっていて、お客さんが画面上のメニューをタッチ操作しながらインタラクティブに情報を見るようなものも見かけます。
ここまで、色々なサイネージの例を挙げてきました。サイネージは、公に向けて情報を発信するものですが、その目的と運用がはっきりとしていると割と組みやすいシステムとなります。自分で管理できる程度の限られた範囲で使うならば、何が表示されているべきか、その内容をどこで制御するのか、この2点だけをクリアにします。
今回は、自分の店先に置くことを考えてみましょう。特定商品の説明とCMを、時間帯にあわせて自動的に変えていきたい。また、天気の状態を表示して店内の売り場の商品レイアウトを天候にあわせて変更をする参考にしたい、としましょう。
まずディスプレイを決めます。今では、LCDのTVが大型のものでも非常に安く手に入るようになりました。最初は邪魔にならない程度の大きさのTVを使うことを考えましょう。次に表示の制御装置です。TVでは一般的なHDMIで接続できると簡単でいいですね。コンテンツに音声が入っていてもケーブル一本で接続できます。制御装置としてPCをつなげると、デジタルビデオの表示もできるし、インターネット上のコンテンツを表示することもできます。それでは、どんなPCを使うといいでしょうか。通常のデスクトップPCを置くことを考えると、その場所の確保に苦労をしてしまいます。こんな時にこそプラグコンピュータです。最新のHDMI出力のある「D3プラグ」ならピッタリです。
D3プラグコンピュータがこの場合に最適であるという理由は、
(1)消費電力が小さいので、長時間の稼働に適している
(2)HDMIで表示ができる(音声にも対応している)
(3)インターネット接続ができる
(WiFiで接続すると、コードの問題も解決)
(4) TVの背面にビスで吊るすことができるので本体の置き場所に困らない
(5)動画の表示が高速できれいである
コンテンツとして、自分で撮った動画を表示するだけなら、動画を入れたUSBメモリをD3に挿入し、メディアプレーヤを起動して再生するだけです。エンドレスループにしておけば簡単です。もう一つのウィンドウからブラウザで、天気サイトを表示すれば、もうこれだけで動画と情報表示のサイネージが出来上がりです。メンテナンスが必要な時だけワイヤレスのキーボードとマウスを使えば画面を簡単にさわれます。
こうして考えてみると相当な容量をローカルに持つことができて、しかもネット経由でログインできるので、遠隔からコンテンツの更新ができます。アイデア次第で、相当にヘビーユースな用途でも使えそうですね。
プラグコンピュータ最新のモデル「D3プラグ」には、外部にUSB3.0のポートやAPモードまでサポートしているWiFi機能があるだけでなく、mSATAポートとminiPCIeスロットが内蔵されています。SSDを足したり、独自設計のminiPCIeボードをも「内蔵」できることは、さすがプロ仕様というところです。SSDを足せば、映画並みの長さのものでもずっと再生しておけます。
それでは、次に学校やマンションなどの”半”公共の場所で情報表示に使えるものだとどうでしょうか。たとえば、掲示板をデジタルサイネージにしたらどうでしょうか。こういう場合、重要なのがコンテンツを外部から更新できることです。
さらに、サイネージを見ながら、その情報をスマホに取り込めるとしたらすごく面白いサービスができるかも・・・・アイデアは次々と膨らみますね。
こんなテーマを掘り込んだノウハウがD3-CookBookでソース公開で解説されています。
D3CookBookはD3プラグ本体とともに、ラジオ会館オンラインのpetapicoshopから購入いただけます。本体とのセットだとお得な価格になっています。